派遣先から正社員にならないかと誘われたものの、提示された給料が今より低く、悩んでいませんか?
「正社員になるのに給料が下がるのはなぜ?」
「月給が下がっても、ボーナスを含めれば年収は上がる?」
「給料が下がるなら、正社員登用を断った方がいい?」
このような疑問を持つ方もいるでしょう。
派遣から正社員になると、月給が下がることは実際にあります。
ただし、月給が下がっても賞与によって年収が上がる場合もあれば、月給・年収の両方が下がる場合もあります。
私は人材派遣会社の営業として、派遣スタッフが正社員登用を受ける場面に関わってきました。
その中には、月給が下がっても年収が上がるため正社員になった方や、反対に、毎月の生活費を考えて登用を断った方もいます。また、月給と年収の両方が下がっても、雇用の安定性を重視して正社員を選んだ方もいました。
この記事では、派遣から正社員になると給料が下がる理由、月収・年収の比較方法、実際の事例、正社員になるか判断するポイントを、人材派遣会社の営業経験を交えながら分かりやすく解説します。
※本記事は一般的な情報と筆者の経験に基づくものであり、個別の雇用条件や収入を保証するものではありません。
派遣から正社員になると給料が下がることはある?

結論からいうと、派遣から正社員になる際に、給料が下がることはあります。
「正社員になれば給料が上がる」と考える方もいるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
派遣社員と正社員では、給与の決まり方や賞与・手当などの条件が異なることがあります。そのため、同じ職場で働き続ける場合でも、正社員登用によって収入が変わるケースがあります。
ただし、給料が下がるといっても、主に次の3つのケースがあります。
- 派遣社員の方が月給が高いケース
- 月給は下がるものの、賞与を含めると年収が上がるケース
- 月給だけでなく、年収も下がるケース
まずは、それぞれの違いを確認していきましょう。
派遣社員の方が月給が高いケースもある
派遣社員は時給制で働くことが多く、時給や勤務時間によっては、正社員より月々の給与が高くなる場合があります。
例えば、派遣社員として時給1,600円、1日8時間、月20日働いた場合の給与は、次のようになります。
1,600円 × 8時間 × 20日 = 256,000円
一方、正社員登用後の月給が22万円と提示された場合、月々の額面給与は36,000円下がる計算です。
このように、派遣先で同じ仕事を続ける場合でも、正社員になることで月給が下がる可能性があります。
ただし、上記は説明用の計算例です。実際の給与は、勤務日数や残業代、各種手当などによって変わります。
また、派遣社員の時給と正社員の基本給は、必ずしも同じ基準で決められているわけではありません。
そのため、正社員登用の話があった際は、現在の月収と提示された月給を比較することが大切です。
月給が下がっても賞与で年収が上がることがある
正社員になると月給が下がる場合でも、賞与(ボーナス)を含めると年収が上がるケースがあります。
例えば、派遣社員として月25万円を受け取っていた方が、正社員登用後に月給22万円になったとします。
月々の給与は3万円下がりますが、正社員として賞与が支給される場合、年間の総支給額では派遣時代を上回る可能性があります。
つまり、月給が下がることと、年収が下がることは必ずしも同じではありません。
ただし、賞与は企業の業績や人事評価、在籍期間などによって変動する場合があります。特に正社員登用1年目は、賞与の査定期間によって支給額が少なくなることもあるため注意が必要です。
月給だけを見て判断せず、賞与の支給条件を確認したうえで、年間の総支給額を比較することが重要です。
月給も年収も下がるケースがある
一方で、派遣から正社員になることで、月給だけでなく年収も下がるケースがあります。
例えば、正社員登用後の基本給が派遣時代の月収より低く、賞与を含めても年間の収入が上回らない場合です。
このような条件では、正社員になることで収入面の負担が大きくなる可能性があります。
ただし、月給も年収も下がるからといって、正社員になる選択が必ずしも間違いとは限りません。
正社員登用後の雇用期間の定めや、昇給制度、福利厚生、今後の働き方などを重視する方もいます。
実際に、私が人材派遣会社の営業として関わった中にも、月給と年収の両方が下がる条件で正社員になった方がいました。
その方は、収入面よりも派遣契約が終了することへの不安を減らし、長期的に働ける可能性を重視していました。
ただし、正社員であっても雇用が必ず保証されるわけではありません。
大切なのは、収入の変化を正しく把握したうえで、自分の生活や将来の希望に合った条件なのかを判断することです。
次の章では、派遣から正社員になる際に給料が下がる主な理由を詳しく解説します。
派遣から正社員になると給料が下がる主な4つの理由

派遣から正社員になる際に給料が下がるのは、派遣社員と正社員で給与の決まり方が異なることなどが理由です。
同じ派遣先で働き続ける場合でも、正社員登用後はその企業の給与制度が適用されるため、派遣時代の収入がそのまま引き継がれるとは限りません。
主な理由として、次の4つが挙げられます。
- 派遣時代の時給と正社員の基本給が異なるから
- 残業時間や夜勤・各種手当が変わるから
- 賞与や昇給を含めた給与体系になるから
- 正社員登用時の給与等級や評価基準が異なるから
それぞれ詳しく解説します。
派遣時代の時給と正社員の基本給が異なるから
派遣社員と正社員では、給与を決める仕組みが異なる場合があります。
派遣社員の給与は派遣会社との雇用契約に基づいて決まり、派遣先で直接雇用される正社員の給与は、その企業の賃金制度に基づいて決まります。
例えば、派遣社員として比較的高い時給で働いていても、正社員登用後は派遣先企業の給与規定に沿った基本給が提示されることがあります。
その結果、仕事内容や勤務場所がほとんど変わらなくても、月々の給与が下がる場合があります。
ここで注意したいのは、派遣会社が派遣先から受け取る派遣料金と、派遣社員本人に支払われる給与は別のものだという点です。
派遣料金には、派遣社員の給与以外にも、社会保険料の事業主負担分や派遣会社の運営費などが含まれます。
そのため、派遣先が支払っていた派遣料金を基準に、正社員登用後の給与が決まるわけではありません。
正社員登用の条件を確認するときは、現在の時給から計算した月収と、提示された基本給・各種手当を比較しましょう。
残業時間や夜勤・各種手当が変わるから
派遣から正社員になることで、残業時間や夜勤の有無、各種手当の支給条件が変わり、月収が下がる場合があります。
例えば、派遣社員として夜勤や残業が多い職場で働いていた方が、正社員登用後に日勤中心の勤務へ変わった場合、夜勤手当や残業代が減る可能性があります。
反対に、正社員登用後に役職手当や資格手当などが付く場合もあるため、必ずしも手当が減るとは限りません。
また、正社員の給与に固定残業代が含まれている場合は、金額だけでなく、何時間分の時間外労働に相当するのかを確認することが重要です。
固定残業代が含まれているからといって、何時間でも追加の残業代なしで働くことになるわけではありません。固定残業代の対象となる時間を超えた時間外労働などについては、法令に従った追加の割増賃金が必要です。
給与を比較する際は、基本給だけを見るのではなく、残業代・夜勤手当・その他の手当を含めた月収と、実際の勤務時間を確認しましょう。
賞与や昇給を含めた給与体系になるから
正社員登用後は、月々の基本給だけでなく、賞与(ボーナス)や昇給制度を含めた給与体系になる場合があります。
そのため、派遣時代より月給が低く設定されていても、賞与を含めた年収では正社員の方が高くなるケースがあります。
ただし、正社員になれば必ず賞与が支給されたり、毎年昇給したりするわけではありません。
賞与の有無や支給額、昇給の基準は企業によって異なり、業績や人事評価などによって変動する場合があります。
また、賞与の計算に使われる金額が、毎月の総支給額と同じとは限らない点にも注意が必要です。
例えば、「賞与は基本給の年間4か月分」という条件であれば、通常は各種手当を含めた月収ではなく、賞与計算の対象となる基本給などを基準に算出されます。
そのため、月給の総額だけを使って賞与を計算すると、実際の支給額と差が出る可能性があります。
正社員登用の際は、賞与の算定基準・支給実績・初年度の支給条件・昇給制度を確認しておきましょう。
正社員登用時の給与等級や評価基準が異なるから
企業によっては、正社員の給与が職種や役職、経験年数、給与等級、人事評価などによって決まります。
そのため、派遣社員として長く働いていた場合でも、正社員登用後は企業の給与規定に沿った等級からスタートすることがあります。
例えば、派遣社員として一定の経験やスキルを身につけていても、正社員としての等級が低い段階から始まる場合、派遣時代より基本給が下がる可能性があります。
ただし、派遣時代の勤務実績や経験が評価され、登用時の給与に反映されるケースも考えられます。
そのため、提示された給料が低いと感じた場合は、金額だけで判断せず、どのような基準で決められたのか確認することも大切です。
また、正社員登用後に昇給の機会がある場合でも、いつ・どのような条件で昇給するのかを確認しておきましょう。
正社員になった後の昇給を期待するだけでなく、登用時点で提示された給与でも生活できるかを判断することが重要です。
次の章では、派遣社員と正社員の月給・年収を具体的な数字で比較し、どのような場合に収入が増減するのかを解説します。
派遣と正社員の月給・年収はどちらが高い?計算例で比較

派遣から正社員になる際は、月々の給与だけでなく、賞与を含めた年収も比較することが大切です。
正社員登用によって月給が下がっても、賞与によって年収が上がる場合があります。一方で、賞与を含めても派遣時代の年収を下回るケースもあります。
ここでは、派遣社員と正社員の給与を具体的な数字で比較してみましょう。
※以下は仕組みを説明するための仮の計算例であり、実際に担当した派遣スタッフの給与額ではありません。
また、比較を分かりやすくするため、残業代や各種手当は含めず、月々の給与が12か月間変わらないものとして計算しています。金額はいずれも税金や社会保険料などが差し引かれる前の額面です。
月給が下がっても年収が上がるケース
まずは、正社員になることで月給は下がるものの、賞与を含めると年収が上がるケースです。
例えば、派遣社員の月収が25万円、正社員登用後の月給が22万円だったとします。
正社員の賞与が年間4か月分支給される場合、次のようになります。
| 比較項目 | 派遣社員 | 正社員 |
|---|---|---|
| 月収・月給(額面) | 25万円 | 22万円 |
| 年間賞与 | なし | 88万円 |
| 年収(額面) | 300万円 | 352万円 |
| 月々の給与差 | ― | 3万円減 |
| 年収差 | ― | 52万円増 |
※正社員の月給22万円は全額が賞与算定の基準となる基本給と仮定しています。賞与88万円は22万円×4か月で計算した金額です。実際の賞与算定基準や支給額は企業によって異なります。
この例では、派遣社員の年収は300万円、正社員の年収は352万円です。
つまり、正社員になることで毎月の給与は3万円下がりますが、年間の収入は52万円増える計算になります。
ただし、賞与が必ず年間4か月分支給されるとは限りません。業績や人事評価、在籍期間などによって支給額が変わる場合があります。
また、賞与の算定基準が基本給のみの場合、月給に各種手当が含まれていれば、月給全額の4か月分とはならないことがあります。
正社員登用の条件を比較する際は、賞与の支給実績だけでなく、算定基準や支給条件も確認しましょう。
月給も年収も下がるケース
次に、正社員になることで月給だけでなく、年収も下がるケースを見てみましょう。
例えば、派遣社員の月収が25万円、正社員登用後の月給が20万円だったとします。
正社員に年間2か月分の賞与が支給される場合、給与は次のようになります。
| 比較項目 | 派遣社員 | 正社員 |
|---|---|---|
| 月収・月給(額面) | 25万円 | 20万円 |
| 年間賞与 | なし | 40万円 |
| 年収(額面) | 300万円 | 280万円 |
| 月々の給与差 | ― | 5万円減 |
| 年収差 | ― | 20万円減 |
※正社員の月給20万円は全額が賞与算定の基準となる基本給と仮定しています。賞与40万円は20万円×2か月で計算した金額です。
この場合、正社員になることで月々の給与が5万円下がり、年収も20万円下がります。
毎月の生活費に余裕がなくなるだけでなく、年間の貯蓄額にも影響する可能性があります。
ただし、収入が下がることだけで、正社員になる選択が間違いだとは限りません。
雇用期間の定めや今後の昇給、福利厚生、仕事内容などを含めて、総合的に判断することが大切です。
手取りと毎月の生活費も確認する
正社員登用によって年収が上がる場合でも、月々の給与が下がることで生活が苦しくなる可能性があります。
例えば、月給が25万円から22万円に下がる場合、額面では毎月3万円の減少です。
年間の賞与で収入が増えるとしても、家賃や住宅ローン、食費、光熱費、通信費などの支払いは毎月発生します。
そのため、年収が上がることと、毎月の生活に余裕ができることは必ずしも同じではありません。
また、給与明細に記載される総支給額と、実際に銀行口座へ振り込まれる手取り額は異なります。
手取り額は、所得税や住民税、社会保険料などの控除によって変わるため、額面給与が3万円下がったからといって、手取り額も必ず3万円下がるわけではありません。
正社員登用を検討する際は、次の項目を整理しておくと判断しやすくなります。
- 現在の毎月の手取り額
- 正社員登用後の手取り見込み額
- 家賃・住宅ローンなどの固定費
- 食費・光熱費などの生活費
- 毎月の貯蓄や急な出費に備えるお金
特に、賞与を生活費の不足分に充てる予定の場合は、賞与が減額されたり支給されなかったりする可能性も考えておく必要があります。
毎月の給与だけで無理なく生活できるかを確認したうえで、正社員になるか判断しましょう。
正社員1年目は賞与が少なくなる場合がある
正社員登用後の年収を比較するときに、見落としやすいのが初年度の賞与です。
企業によっては、賞与の支給額が査定期間中の勤務実績や在籍期間などに基づいて決まります。
そのため、求人票や会社の説明で「賞与は年間4か月分」と案内されていても、正社員登用1年目から必ず4か月分が支給されるとは限りません。
例えば、夏と冬に賞与が支給される企業でも、正社員になった時期によっては、最初の賞与が少額になったり、支給対象外になったりする場合があります。
仮に、通常の賞与が年間88万円の条件でも、初年度の賞与が44万円だった場合、先ほどの計算例では次のようになります。
- 派遣社員:25万円 × 12か月 = 年収300万円
- 正社員:22万円 × 12か月 + 賞与44万円 = 年収308万円
この計算例では、通常の賞与が年間88万円支給される年の年収は352万円ですが、初年度の賞与が44万円だった場合、年収は308万円となります。
派遣社員として月25万円を12か月受け取った場合の年収300万円と比較すると、通常の賞与が支給される年は52万円の増加ですが、初年度は8万円の増加にとどまります。
ただし、これは正社員として12か月勤務した場合の比較例です。実際に年の途中で正社員へ切り替わる場合は、派遣社員として働いた期間の給与も含めて、その年の収入を計算する必要があります。
正社員登用後の収入を判断するときは、通常の賞与が支給される年だけでなく、登用初年度の賞与や実際の切り替え時期も考慮しましょう。
正社員登用を受ける前には、次の点を確認しておきましょう。
- 賞与は年に何回支給されるのか
- 賞与の算定基準となる給与はいくらか
- 賞与の査定期間はいつからいつまでか
- 正社員登用1年目の賞与はどのように計算されるのか
- 賞与の支給額が業績や評価によって変わるのか
正社員登用後の収入は、通常の年収だけでなく、初年度に実際どの程度受け取れる見込みなのかも確認することが大切です。
次の章では、人材派遣会社の営業として実際に関わった、正社員登用によって給与条件が変わった3つの事例を紹介します。
【実体験】派遣から正社員への切り替えで給料が変わった3つの事例

※人物はイメージです。
派遣から正社員になる際、給料が下がる条件を提示された場合でも、実際にどのような判断をするかは人によって異なります。
月給が下がっても賞与を含めた年収が上がることを重視する方もいれば、毎月の生活費を考えて正社員登用を断る方もいます。
また、収入が下がることを理解したうえで、長期的に働ける可能性を優先する方もいます。
ここでは、私が人材派遣会社の営業として実際に関わった、正社員登用に関する3つの事例を紹介します。
なお、個人や企業が特定されないよう、氏名や勤務先などの情報は記載していません。また、実際の給与額は掲載せず、当時の給与条件と本人の判断を中心に紹介します。
月給は下がったが賞与で年収が上がり、正社員になった事例
私が担当した派遣スタッフの中に、正社員登用によって月々の給料が下がるものの、賞与を含めると年収が上がる条件で、正社員になることを選んだ方がいました。
その企業では、正社員に対して夏と冬の年2回、賞与が支給される制度がありました。
賞与は年間で基本給の4か月分以上となることもありましたが、支給額は前年の売上などによって変動するため、毎年同じ金額が保証されているわけではありませんでした。
その方は、正社員になると毎月の給与が下がることを理解したうえで、賞与を含めた年間の収入を比較していました。
その結果、月々の収入は減るものの、年間では派遣社員として働き続ける場合より収入が増える条件だったため、正社員になることを選びました。
この事例から分かるのは、月給が下がるという理由だけで、正社員登用が収入面で不利になるとは限らないということです。
ただし、賞与の支給額は変動する可能性があるため、年収を比較する際は、過去の支給実績だけでなく、支給条件や減額される可能性も確認する必要があります。
年収は上がるものの毎月の生活費を考えて断った事例
一方で、賞与を含めた年収は上がる条件だったにもかかわらず、正社員登用を断った派遣スタッフもいました。
その方の場合、正社員になると毎月の給与が下がる一方、賞与を含めた年間の収入は派遣時代より高くなる見込みでした。
しかし、本人が重視していたのは、年間の収入よりも毎月の生活費を無理なく支払えるかどうかでした。
家賃や食費、光熱費などの支払いは毎月発生するため、賞与によって年収が上がったとしても、月々の給与が下がることは生活面での負担につながります。
そのため、その方は年収が上がるメリットよりも、毎月の収入を維持することを優先し、正社員登用を断る判断をしました。
この事例は、年収が上がる条件だからといって、必ずしも正社員になることが本人にとって最適とは限らないことを示しています。
特に、毎月の固定費が大きい方や、賞与を生活費の不足分に充てることに不安がある方は、年収だけでなく手取り額や家計への影響も確認することが大切です。
月給も年収も下がったが雇用の安定を優先した40代の事例
私が関わった事例の中には、月給だけでなく年収も下がる条件で、正社員になることを選んだ40代の派遣スタッフもいました。
その方は、請負業務を行う企業に派遣されて働いており、勤務先の企業から直接雇用の正社員になる話を受けました。
提示された条件では、派遣社員として働いていたときよりも月々の給与が下がり、賞与などを含めた年収も低くなる内容でした。
それでも正社員になることを選んだ理由は、派遣契約が終了することへの不安を減らし、同じ職場で長期的に働ける可能性を重視したためです。
正社員登用後も、当初は仕事内容や勤務時間に大きな変化はありませんでした。
その後は、新しく入ってきたスタッフへの教育を担当するなど、仕事上の役割にも変化がありました。
この事例では、収入面だけを比較すると、正社員になることで給与条件は下がっています。
しかし、本人にとっては、派遣契約の終了に対する不安を減らすことが、収入の差よりも重要な判断材料になっていました。
ただし、正社員になれば雇用が必ず保証されるわけではありません。会社の経営状況や労働条件などによって、将来の働き方が変わる可能性もあります。
正社員登用を検討する際は、収入だけでなく、雇用期間の定めや仕事内容、今後の働き方についても確認することが大切です。
このように、派遣から正社員になる際の判断は、月給や年収の増減だけでは決まりません。
年間の収入を重視するのか、毎月の生活費を優先するのか、それとも長期的に働ける可能性を重視するのかによって、適した選択は異なります。
次の章では、給料が下がる場合でも正社員になるメリットとデメリットを整理していきます。
給料が下がっても正社員になるメリット・デメリット

※人物はイメージです。
派遣から正社員になる際、給料が下がると分かっていても、正社員として働くことにメリットを感じる方はいます。
一方で、正社員になったことで毎月の生活費に余裕がなくなったり、仕事内容や責任が変わったりする可能性もあります。
そのため、正社員になるかどうかは、給料の増減だけでなく、雇用条件や今後の働き方も含めて判断することが大切です。
ここでは、給料が下がる場合に考えておきたいメリットとデメリットを整理します。
正社員になるメリット|雇用期間・昇給・福利厚生など
派遣から正社員になる主なメリットとして、次のような点が挙げられます。
- 有期雇用から無期雇用に変わる場合は、雇用期間の定めがなくなる
- 企業によっては昇給や昇格の機会がある
- 賞与や退職金などの制度が適用される場合がある
- 福利厚生の内容が変わる場合がある
- 長期的なキャリアを考えやすくなる場合がある
まず、正社員として期間の定めのない労働契約を結ぶ場合、派遣先での派遣契約の終了によって、その職場での就業が終わるという状況とは異なる働き方になります。
ただし、正社員であっても雇用が必ず保証されるわけではなく、派遣社員にも無期雇用で働く方がいます。
そのため、「正社員だから絶対に安定している」と考えるのではなく、雇用契約の内容や会社の状況を確認することが重要です。
また、企業によっては、正社員向けに昇給・昇格制度が設けられている場合があります。
入社時の給料が派遣時代より低くても、経験を積んだり、役職が変わったりすることで、将来的に給与が上がる可能性があります。
ただし、昇給や昇格が必ず実現するとは限りません。制度の有無だけでなく、評価基準や過去の昇給実績なども確認しておきましょう。
さらに、賞与や退職金、住宅手当などの制度が適用される場合もあります。
ただし、これらの制度は正社員なら必ず利用できるものではありません。また、派遣社員にも社会保険や有給休暇など、条件を満たせば利用できる制度があります。
正社員になるメリットを判断するときは、雇用形態の名称だけでなく、実際に適用される制度や条件を比較することが大切です。
正社員になるデメリット|収入減少・責任・働き方の変化など
一方で、派遣から正社員になる際には、次のようなデメリットも考えられます。
- 月給や年収が下がる可能性がある
- 毎月の手取りが減り、生活費への負担が大きくなる場合がある
- 仕事内容や担当業務が増える場合がある
- 残業時間や勤務時間、休日などの条件が変わる場合がある
- 異動や転勤の対象になる場合がある
特に注意したいのは、正社員登用によって毎月の給与が下がる場合です。
賞与を含めると年収が上がる条件であっても、毎月の手取りが減れば、家賃や食費などの支払いに影響する可能性があります。
また、正社員登用後は、派遣社員として働いていたときとは異なる業務を任される場合があります。
例えば、これまで担当していた仕事に加えて、新人教育や業務管理などを任されるケースも考えられます。
実際に、前の章で紹介した40代の方も、正社員登用後は当初の仕事内容に大きな変化はありませんでしたが、その後、新しく入ったスタッフへの教育を担当するようになりました。
ただし、正社員になれば必ず責任が重くなるわけではなく、仕事内容や役割の変化は企業や職種によって異なります。
さらに、正社員登用に伴って、勤務時間や休日、残業の有無、異動・転勤の範囲などが変わる場合もあります。
そのため、給料だけを比較して正社員になると、入社後に「思っていた働き方と違った」と感じる可能性があります。
正社員登用の話を受けた際は、給与条件だけでなく、仕事内容・勤務時間・休日・勤務地なども事前に確認しておくことが重要です。
このように、給料が下がっても正社員になるメリットはありますが、すべての方にとって正社員が最適な選択とは限りません。
大切なのは、現在の生活への影響と、今後の働き方に求める条件を整理することです。
次の章では、給料が下がる条件で正社員になるか迷ったときに確認したい、5つの判断ポイントを解説します。
給料が下がる場合に正社員になるか判断する5つのポイント

※人物はイメージです。
派遣から正社員になる際に給料が下がると分かった場合、すぐに承諾したり断ったりするのではなく、提示された条件を一つずつ確認することが大切です。
月給が下がっても賞与を含めた年収が上がる場合もあれば、収入だけでなく仕事内容や勤務条件まで変わる場合もあります。
そのため、正社員になるかどうかは、現在の収入と登用後の条件を比較し、自分の生活や将来の希望に合っているかで判断することが重要です。
特に確認しておきたいのは、次の5つのポイントです。
- 毎月の生活費を無理なく支払えるか
- 基本給・固定残業代・賞与の条件はどうなっているか
- 昇給・退職金・福利厚生を含めて比較できているか
- 仕事内容・勤務時間・年間休日などに変化はあるか
- 給与交渉や他社の正社員求人も検討したか
それぞれ詳しく解説します。
毎月の生活費を無理なく支払えるか確認する
正社員登用によって給料が下がる場合、最初に確認したいのは、毎月の生活費を無理なく支払えるかどうかです。
賞与を含めた年収が上がる条件でも、毎月の給与が下がれば、日々の生活に影響する可能性があります。
例えば、家賃や住宅ローン、食費、光熱費、通信費などは、賞与の支給時期に関係なく毎月発生します。
そのため、正社員登用後の手取り見込み額から生活費を差し引き、毎月どの程度のお金が残るのか確認しておきましょう。
特に、次のような項目を整理すると判断しやすくなります。
- 正社員登用後の毎月の手取り見込み額
- 家賃や住宅ローンなどの固定費
- 食費・光熱費・通信費などの生活費
- 毎月の貯蓄に回したい金額
- 急な出費に備えるためのお金
また、賞与は企業の業績や人事評価などによって変動する場合があります。
そのため、賞与で毎月の生活費の不足分を補う予定であれば、賞与が減額された場合の家計への影響も考えておく必要があります。
年収が上がるかどうかだけでなく、毎月の手取りで生活を維持できるかを優先して確認することが大切です。
基本給・固定残業代・賞与の条件を確認する
正社員登用時に提示された月給を見るときは、金額の合計だけでなく、その内訳まで確認しましょう。
例えば、同じ月給22万円でも、全額が基本給の場合と、基本給に固定残業代や各種手当が含まれている場合では、給与の内容が異なります。
また、賞与が基本給を基準に計算される企業では、基本給の金額によって年間の賞与額が変わる可能性があります。
特に固定残業代については、一定時間分の時間外労働に対する割増賃金をあらかじめ支払う仕組みであり、対象時間を超えた時間外労働などについては、法令に従った追加の割増賃金が必要です。
また、賞与についても、過去の支給実績と今後の支給条件は分けて考える必要があります。
提示された月給の内訳と賞与の条件を確認し、毎月の給与と年間の収入をそれぞれ比較しましょう。
また、正社員登用を受ける際は、口頭で説明された内容だけで判断せず、労働条件通知書などで明示された労働条件を確認することが大切です。
労働条件は書面による明示が原則ですが、労働者が希望する場合など、一定の条件を満たせば電子メール等による明示も認められています。
特に、次の項目は正社員登用を承諾する前に確認しておきましょう。
- 基本給の金額と各種手当の内訳
- 固定残業代の有無、金額、対象時間、超過分の割増賃金
- 賞与の有無、算定基準、支給条件、初年度の取り扱い
- 昇給制度や退職金制度の有無と適用条件
- 雇用契約の期間の定めと試用期間の有無・条件
- 勤務時間、休憩時間、休日、時間外労働の条件
- 勤務地・仕事内容と、それぞれの変更範囲
特に固定残業代が含まれる場合は、月給の総額だけで判断せず、基本給と固定残業代がそれぞれいくらなのかを確認しましょう。
賞与や昇給、退職金などについても、就業規則や賃金規程などで適用条件を確認しておくことが重要です。
正社員登用後に「聞いていた給料と違う」「想定していた勤務条件と違う」とならないよう、提示された条件と実際に明示された労働条件が一致しているか、承諾前に確認しましょう。
労働条件通知書の確認方法や、勤務地・仕事内容の変更範囲などについて詳しく知りたい方は、厚生労働省の公式資料も参考にしてください。
昇給・退職金・福利厚生を含めて比較する
正社員登用の条件を判断する際は、現在の給料だけでなく、昇給制度や退職金、福利厚生なども比較しておきましょう。
企業によっては、正社員向けに昇給・昇格制度や退職金制度、住宅手当などが設けられている場合があります。
例えば、正社員登用時の月給が派遣時代より低くても、将来的に昇給する可能性があれば、長期的な収入が変わることも考えられます。
ただし、昇給や退職金の支給が必ず保証されているわけではありません。
昇給制度があっても、人事評価や企業の業績によって給与が変わらない場合があります。
また、退職金制度がある企業でも、勤続年数などの支給条件が設けられていることがあります。
確認しておきたい項目は、次のとおりです。
- 昇給の時期や評価基準
- 過去の昇給実績
- 退職金制度の有無と支給条件
- 住宅手当・家族手当・資格手当などの有無
- その他の福利厚生と利用条件
なお、社会保険や有給休暇は正社員だけの制度ではなく、派遣社員でも条件を満たせば対象になります。
そのため、正社員になることで新たに利用できる制度と、派遣社員のときから利用できる制度を区別して比較しましょう。
将来の昇給を期待するだけでなく、現時点で確定している条件と、今後変わる可能性がある条件を分けて判断することが重要です。
仕事内容・勤務時間・年間休日などの変化を確認する
正社員登用によって変わる可能性があるのは、給料だけではありません。
同じ職場で働き続ける場合でも、正社員になることで仕事内容や勤務時間、休日などの条件が変わることがあります。
例えば、派遣社員として担当していた業務に加えて、新人教育や業務管理などを任される場合があります。
また、残業時間が増えたり、休日出勤や異動・転勤の対象になったりするケースも考えられます。
そのため、正社員登用の話を受けた際は、次の点を確認しておきましょう。
- 仕事内容や担当業務に変更はあるか
- 1日の勤務時間や残業時間はどうなるか
- 年間休日や休日出勤の条件はどうなっているか
- 夜勤や交替勤務の有無に変更はあるか
- 異動・転勤の可能性や勤務地の範囲はどうなっているか
特に、給料が下がる一方で勤務時間が長くなる場合は、収入だけでなく、働く時間に対してどの程度の給与を受け取れるのかも考える必要があります。
反対に、月給が下がっても残業時間が減り、休日が増えるなど、働き方が自分の希望に近づく場合もあります。
給料の金額だけでなく、働く時間や休日、仕事内容を含めて比較することが大切です。
給与交渉や他社の正社員求人との比較も検討する
正社員登用時に提示された給料が希望より低い場合は、給与条件について相談できるか確認する方法もあります。
企業によっては、派遣時代の勤務実績や経験、保有資格などを考慮して、登用時の給与を検討する場合があります。
そのため、提示された条件に納得できない場合は、すぐに断るのではなく、給与がどのような基準で決まっているのか確認してみましょう。
例えば、次のように相談する方法があります。
「正社員登用のお話をいただき、ありがとうございます。前向きに検討したいと考えていますが、現在の給与と比較すると月々の収入が下がるため、給与条件についてご相談することは可能でしょうか。」
ただし、給与交渉をすれば必ず希望額に変更してもらえるわけではありません。
企業の給与規定や予算などによっては、条件の変更が難しい場合もあります。
現在の派遣先から提示された給与条件に納得できない場合は、ほかの企業の正社員求人と比較してみることも大切です。
同じような仕事内容でも、企業によって基本給・賞与・年間休日・福利厚生などの条件が異なる場合があります。ただし、求人票に記載された給与だけでなく、仕事内容や実際に提示される労働条件も確認しましょう。
また、「自分の経験でどのような仕事を目指せるのか分からない」「正社員への転職を考えているけれど、何から始めればよいか分からない」という方は、転職支援サービスなどに相談する方法もあります。
ただし、サービスによって対象年齢や利用条件、サポート内容が異なります。利用する際は、自分が対象となるか確認し、紹介される求人の給与条件などを比較しましょう。
今の派遣先で正社員になることだけにこだわらず、ほかの選択肢も確認したうえで判断することが大切です。
現在の派遣先から正社員登用の話を受けている方は、以下の記事も参考にしてください。
派遣先から正社員に誘われたらどうする?確認すべき条件と断り方を解説
また、現在の派遣先以外で正社員を目指す方法については、こちらの記事で解説しています。
派遣から正社員になる方法|実際の事例と人材業界の経験をもとに解説
このように、給料が下がる条件で正社員になるか迷った場合は、毎月の生活費・給与の内訳・将来の待遇・働き方・他の選択肢を確認して判断しましょう。
次の章では、派遣から正社員になる際の給料について、よくある質問に回答します。
派遣から正社員になって給料が下がる場合のよくある質問
派遣から正社員になる際は、月給や年収だけでなく、手取りやボーナス、給与交渉などについて疑問を持つ方もいるでしょう。
ここでは、正社員登用を検討している方からよくある4つの疑問について解説します。
派遣から正社員になると手取りも減る?
派遣から正社員になって月給が下がった場合、手取りも減る可能性があります。
ただし、月給が下がった金額と、手取りが減る金額が必ず同じになるわけではありません。
手取り額は、給与の総支給額から所得税や住民税、社会保険料などを差し引いて計算されます。
そのため、給与の内訳や控除額が変われば、手取り額にも違いが生じます。
また、住民税は前年の所得などを基に計算されるため、正社員になって給料が下がった直後でも、すぐに住民税が減るとは限りません。
正社員登用を検討する際は、提示された月給だけで判断せず、毎月の手取り見込み額も確認しておきましょう。
特に毎月の生活費に余裕がない場合は、年収より先に手取り額を確認することが大切です。
正社員になると必ずボーナスがもらえる?
正社員になったからといって、必ずボーナスがもらえるわけではありません。
賞与の有無や支給条件は企業によって異なり、正社員でも賞与制度がない場合があります。
また、賞与制度がある企業でも、会社の業績や本人の評価などによって支給額が変動することがあります。
特に注意したいのは、正社員登用1年目の賞与です。
企業によっては、賞与の算定期間や在籍期間などの条件により、初年度の賞与が満額支給されなかったり、支給対象にならなかったりする場合があります。
そのため、正社員登用時には次の点を確認しておきましょう。
- 賞与制度があるか
- 年に何回支給されるか
- 賞与額は何を基準に計算されるか
- 業績や評価によって減額・不支給になる場合があるか
- 正社員登用1年目も支給対象になるか
過去の賞与実績だけで年収を判断せず、実際の支給条件まで確認することが重要です。
正社員登用で提示された給料は交渉できる?
正社員登用時に提示された給料について、企業に相談することは可能です。
ただし、給与条件を変更してもらえるかどうかは、企業の給与規定や評価基準などによって異なります。
例えば、派遣社員として働いてきた期間の実績や、担当している業務、保有資格などを踏まえて、給与条件について相談する方法があります。
その際は、単に「給料を上げてほしい」と伝えるのではなく、現在の収入と提示された条件を比較し、相談したい理由を具体的に説明するとよいでしょう。
また、給与額の変更が難しい場合でも、昇給の時期や評価基準、手当の支給条件などを確認することで、登用後の見通しを立てやすくなる場合があります。
ただし、交渉によって希望する給与が必ず認められるわけではありません。
提示された条件に納得できない場合は、無理に承諾せず、他社の正社員求人と比較することも検討しましょう。
給料が下がるなら正社員登用を断ってもいい?
正社員登用の話を受けたからといって、必ず承諾しなければならないわけではありません。
提示された給料や仕事内容、勤務条件などを確認し、自分の希望に合わない場合は、正社員登用を断ることも選択肢の一つです。
例えば、賞与を含めた年収が上がる条件であっても、毎月の給料が下がることで生活費の支払いが難しくなる場合があります。
実際に、この記事で紹介した事例の中にも、年収は上がる見込みだったものの、毎月の生活費を考えて正社員登用を断った方がいました。
そのため、年収が上がるからといって、必ず正社員になることが最適とは限りません。
ただし、正社員登用を断った後も、現在と同じ条件で派遣社員として働き続けられるとは限りません。
派遣契約の更新状況や派遣先の受け入れ方針などによって、今後の就業条件が変わる可能性もあります。
そのため、断る前には派遣会社の担当者にも相談し、今後の働き方について確認しておくとよいでしょう。
正社員登用の断り方や、誘われた際に確認すべき条件については、以下の記事でも詳しく解説しています。
派遣先から正社員に誘われたらどうする?確認すべき条件と断り方を解説
正社員になるかどうかは、周囲の意見だけで決めるのではなく、自分の生活や希望する働き方に合っているかを確認したうえで判断することが大切です。
まとめ|派遣から正社員になって給料が下がるなら年収と生活費の両方で判断しよう
派遣から正社員になると、月給や年収が下がる場合があります。
ただし、月給が下がるからといって、必ずしも正社員になることが不利とは限りません。
賞与を含めると年収が上がるケースもあれば、月給も年収も下がるケースがあります。また、収入が上がる条件でも、毎月の生活費を考えて正社員登用を断る方もいます。
この記事で解説した重要なポイントをまとめると、次のとおりです。
- 派遣から正社員になると、給与体系や手当の違いによって月給が下がる場合がある
- 月給が下がっても、賞与を含めた年収が上がる可能性がある
- 賞与は必ず支給されるとは限らず、正社員登用1年目は支給額が少なくなる場合もある
- 年収が上がっても、毎月の手取りが減ることで生活費の負担が大きくなる可能性がある
- 正社員になるメリットは、収入だけでなく雇用条件や昇給制度、福利厚生などにもある
- 提示された条件に納得できない場合は、給与交渉や他社の正社員求人との比較も検討できる
私が人材派遣会社の営業として関わった事例でも、月給が下がっても年収の増加を重視して正社員になった方、毎月の生活費を考えて登用を断った方、収入よりも長期的に働ける可能性を優先した方がいました。
このように、正社員登用に対する判断は、収入の増減だけで決まるものではありません。
正社員登用の話を受けた際は、まず現在の月給・年収と提示された給与条件を比較し、賞与や手当を含めた年間の収入を確認しましょう。
そのうえで、毎月の手取り見込み額で生活費を無理なく支払えるか、仕事内容や勤務時間、休日などの条件が自分の希望に合っているかを確認することが大切です。
派遣から正社員になって給料が下がる場合は、月給・年収・毎月の生活費・今後の働き方を比較し、労働条件通知書などで提示された条件を確認したうえで、自分が納得できるかどうかを判断しましょう。
